先日、スイミングスクールから進級のお知らせと指導していくにあたってのお願いの電話がありました。
つまり、スイミングスクールからお叱りの電話が入ったということです。
年長五歳児のちゃぼちゃん、とうとうスイミングスクールで問題行動が出てしまいました。
潜ることが好きになり、息継ぎまでなら泳げているという自信を持っているちゃぼちゃん。
自信があるので先生の指示を待たずに勝手に潜って泳ぐようになってしまいました。
何度注意しても潜るのを止められないちゃぼちゃん。
潜りたくて、泳ぎたくて、先生の指導が耳に入って来ません。
先生の言葉が耳に入っていないので、練習内容を聞き逃して一人だけ指示された通りに動けないこともしばしば。
でも、イラストにも書きましたが進級したので浅い場所が少なく、足がつかない深い場所が多くなっているんです。
勝手な行動は危険なのに、先生も何度も危ないからと言ってくれているのに聞き入れられないちゃぼ…。
とうとうプールサイドにしばらく出ていなさいと言われてしまいました。
それでもへこたれていないちゃぼちゃん。
この時、従えない理由がちゃぼちゃんにはあるんです。
私はその理由に気づいていました。
「ぼくはできるから。大丈夫だから」
この気持ちがあると、いくらダメと言われてもなかなかやめられないんです。
これ、年中の時に園で起こった問題行動と全く同じです。
園側には、この頑固さやこだわっている所、注意を何度しても聞き入れられない所、
こういう面から「発達障害では」と言われてしまいました。
この時には一応「発達面に異常はない」とされたちゃぼちゃんですが、
他の子のように一筋縄ではいかないというのが良くなったわけではありません。
スイミング側から「今後も危ない時にはプールサイドに出させることもあります」と言われました。
何かあってからでは遅いので、「お願いします」と頼みました。
水の事故は怖い。
そのことをちゃぼちゃんに納得させなくては…。
●ちゃぼちゃんが上手に泳げてもね、失敗しちゃうときがあるんだよ。
そういう時、水の中で息ができなくなって苦しくなったらどうなっちゃうの?
「死んじゃう」
ちゃぼちゃんは分かっています。
でも、自分はそうならないんだよ、とまだ思っているんです。
この電話の後、二回スイミングに行っていますが、行くたびに勝手な行動は減って来ました。
『とにかく深いところには勝手に潜ってはいけない』
『先生のお話をよく聞いて練習できるともっと泳げるようになる』
色んな声掛けをスイミングの日はしています。
潜るのはやめられそうにないけれど、回数が減っているからちゃぼちゃん自身も頑張っていると思います。
合図も決めました。
手話で『見る』という動作、チョキを作って顔の前で目線を表すように短く動かす合図をした時には
「よく見る」をがんばってほしいという事。
片手を耳に寄せて聞くポーズをした時には
「よく聞く」をがんばってほしいという事。
私の姿は練習中に見えても、私の声は届きません。
この合図を送るとしばらくは頑張ろうとしてくれています。
水の事故が起こりませんように。
ちゃぼちゃんが命を落としませんように。
スイミングを辞めさせるのは簡単だけれど、自信があっても勝手な行動をしてはいけないということ。
これを学ぶチャンスでもあると思っています。
こういう時に、「先生に怒られたくない」「言われたことを守って優等生でいたい」というお子さんを少しうらやましく思ったりします…。